処方薬の宅配と一口に言っても、サービスの形態はさまざまです。大きく分けると次の4つの視点で比較できます。
1. 当日配送の有無
急ぎの薬が必要な人にとって、当日配送ができるかどうかは重要です。たとえばSOKUYAKUは、バイク便による当日配送を提供しており、正午までに申し込みが完了すれば当日中の受け取りが可能です。ただし、当日配送の送料は660円から880円程度かかります。翌日配送なら550円程度、セブンイレブン内のPUDO(受け取りロッカー)や提携薬局での受け取りは送料無料の場合が多いです。
2. 受け取り場所の自由度
自宅に届けてもらう以外にも、駅のロッカーで受け取る方法が登場しています。おかぴファーマシーの「とどくすり」は、JR山手線の29駅に設置された多機能ロッカー「マルチエキューブ」での処方薬の受け取りに対応しました。通勤の途中や外出のついでに受け取れるうえ、家族に服薬の事実を知られずに済むというプライバシー面のメリットもあります。受け取り可能時間は18時から翌日10時までで、翌日10時までに受け取れなかった場合は自宅配送に切り替わります。
3. 料金体系のわかりやすさ
薬局リリタスのオンライン薬局は、処方せんとLINEとクレジットカードがあれば利用でき、送料は全国一律330円(輸液など重量物は別途)です。一方、龍ケ崎市の宅配サービス登録薬局を見ると、配送料は薬局によって異なり、250円のところもあれば500円のところもあり、3,000円以上の購入で無料になる薬局もあります。近所の薬局に宅配サービスがあるかどうかは、自治体のホームページで確認できる場合があります。
4. オンライン服薬指導への対応
処方薬を配送してもらう場合、原則として薬剤師による服薬指導が必要です。厚生労働省の規定により、オンライン服薬指導は音声だけではなくビデオ通話での説明が求められます。多くのサービスでは、予約した時間に薬剤師とビデオ通話を行い、その後、薬が配送されます。対面の薬局と同様に、平日19時以降や土日祝日は夜間休日加算が加わることもあるため、注意が必要です。
主な処方薬配送サービスの比較
| サービス名 | 受け取り方法 | 送料の目安 | 特徴 | 向いている人 |
|---|
| SOKUYAKU | 当日配送・翌日配送・PUDO・提携薬局 | 当日660〜880円/翌日550円/PUDO・薬局は無料 | オンライン診療から服薬指導、配送まで一気通貫 | 急ぎの薬が必要な人、忙しい人 |
| とどくすり(おかぴファーマシー) | 自宅配送・JR山手線29駅のロッカー | サービス料無料 | 駅ロッカーで18時〜翌日10時に受け取り可能 | 通勤途中に受け取りたい人、プライバシーを重視する人 |
| 薬局リリタス オンライン薬局 | 自宅配送 | 全国一律330円 | LINEでやり取り、ビデオ通話による服薬指導 | スマホ操作に慣れている人 |
| 地域の調剤薬局(宅配サービス) | 自宅配送 | 250円〜500円程度、条件により無料 | 自治体の登録薬局による配送 | かかりつけ薬局を変えたくない人 |
自分に合った宅配サービスを選ぶステップ
処方薬の宅配を始める手順は、それほど複雑ではありません。次のように進めるとスムーズです。
- 利用したいサービスを選ぶ:当日配送が必要か、駅ロッカーが便利か、送料を抑えたいかといった条件で候補を絞ります。
- 医療機関に伝える:受診の際に「オンライン服薬指導を受けるので、処方箋を指定薬局にFAXまたは郵送してください」と伝えます。電子処方せんに対応している医療機関なら、より手続きが簡単です。
- 服薬指導の予約を取る:多くのサービスは事前予約制です。平日の日中が中心の薬局が多いため、仕事の都合を考えて予約時間を決めましょう。
- 受け取り方法を設定する:自宅配送かロッカー受け取りかを選び、決済を完了させます。クレジットカードでの支払いが一般的です。
なお、オンライン診療がすべての人に利用できるわけではありません。症状によっては対面診療が必要と判断される場合もあるため、医師と相談のうえで利用を決めてください。
処方薬の宅配は、通院の負担を減らしたい人、時間のない人、外出が難しい人にとって、選択肢のひとつとして検討する価値があります。まずは、通っている医療機関や近くの薬局が対応しているかを確認してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。